NHKスペシャル
「新・幕末史 グローバル・ヒストリー」
第1集『幕府vs列強 全面戦争の危機』
10/16(日) 総合 午後9:00~9:49
第2集『戊辰戦争 狙われた日本』
10/23(日) 総合 午後9:00~9:49

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https://steranet.jp/articles/-/1012

世界の覇権争いに巻き込まれた幕末のヒーローは、未曾有の危機とどう闘ったのか? グローバルな視点と本格ドラマで“新しい幕末史”を描く、NHKスペシャル「新・幕末史 グローバル・ヒストリー」。VFXやCGを駆使した迫力の戦闘シーンを交え、激動の時代を描く。ドラマパートに出演する小栗おぐり忠順ただまさ役の武田真治イギリス公使パークス役のモーリー・ロバートソンに番組の見どころを聞いた。


小栗忠順の生きざまに思いをはせて
武田真治

「青天をけ」に続いて、再び小栗忠順を演じることになって打ち震えました。幕末といえば、坂本龍馬や新選組、西郷隆盛の人気が高く、小栗の名はそれほど知られていません。しかし、小栗は、日本の存亡が危ぶまれる中、イギリスやロシアとの交渉では一歩も引かず、日本の未来のためにたたかった偉人です。世界に目を向け、強大な列強を相手に奮闘した小栗に思いをはせながら演じました。

小栗の戦略は、白黒つけるのではなく、相手に歩み寄りながらも、日本の利益をしっかりと守るやり方。イギリスに対しては、強気に喧嘩を売られないように準備をしていった。僕でいえば、筋肉をつけて胸板を厚くすることでしょうか(笑)。少なくとも、あいつと争うと、勝利を手に入れることは難しいと思わせる準備を徹底的に行っているんです。こういった小栗の態度は、今を生きる我々にとって学ぶものが多いと感じています。この番組を通して、ぜひ彼の生きざまを知っていただきたいです。


日本を見直すうえで役立つ番組
モーリー・ロバートソン

パークスは、大英帝国の急先鋒として策略を展開し、日本に圧迫を加えて、小栗と対決した人物。パークスが日本に及ぼした影響の大きさは、ペリー提督にも匹敵します。19世紀、クリミア戦争でイギリスに敗北したロシアは、次は日本進出を目指します。ユーラシアの出来事が玉突きのように起こっていくのを感じました。現代と過去がエコーのように響き合っていて、興味深かったです。

今回の放送は、今の日本を見直すうえでとても有効だと思います。私が最近考えているひとつのテーマが「アイデンティティー」です。日本人であることに対して、過剰なナショナリズムを持つか、それとも誇りを持たないか、どちらかに極端に振り切れる傾向があるように私は感じていました。今回出演したことで、これまでの歴史教育において、世界史と日本史の間にシャッターが下ろされていることが原因だと気づいて。日本の歴史は、世界の歴史と地続きです。そこに偶然性も加味されて、歴史は作られていく。そんな複雑さを受け止める“器”を養うことができる、想像力にスイッチが入る番組です。ぜひ、ご覧ください。


「新・幕末史 グローバル・ヒストリー」は、これまでの日本の歴史観を見直すきっかけを私たちに与えてくれるかもしれない。2人の名演とともに放送を楽しみたい!